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「琉李子さん、ひとつ言わせてください」
「何を?」
台所で琉李子さんからアイスを受け取って澪がいるリビングへ向かっている。
「リョウさんは生きてます」
「ふふん、どんな理由で?」
妖艶な笑みを浮かべて尋ねてきた。
「根拠はないんですけと。人は強い生き物です、リョウさんだって怪我をとっくに治して大学に行ってたりしますよ」
そうだ。軽々しく「死」なんて考えちゃダメだ。
「……そうだね。諦めたらそこでゲームセットだな」
「何の話ですか?」
「いや、深い意味はない。分かった、私は諦めない。リョウ君が戻ってくるその日まで」
琉李子さんの決意の表情が見られた。うん、やはり琉李子さんにはこっちの方が似合っている。
「さあ行きましょう。俺も決意をした、澪に謝ります」
俺はドアノブを捻って部屋に入った。
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