憂鬱、ちっちゃな少年

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そして結局…… 「じゃ、じゃあいきますよ」 俺は大きく息を吸った。 「杏里、ちゃん……今からどうするの?」 「……うぅ」 杏里さんは前で小さく唸った。それは別として今の俺の顔は異常なまでに熱い。 昔平気でこんな言葉を言っていた俺が嘘みたいだ。俺も成長したんだなという実感と恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。 「やっぱり裕君かわいいねぇ。帰ったら抱き締めてあげる」 俺の脳裏にあの感触が蘇る。胸の柔らかさは半端ないが苦しさも襲ってくるため、ふたつの感じは相殺されるだろう。 「とりあえず俺の質問を」 「あっ、『俺』も禁止。ちっちゃくてかわいい裕君は『僕』って言わなきゃ」 一人称まで変えなければならないこの悔しさはなんだろうか。 杏里さんの意のままにされてるようだ。抵抗しても結局は意味ないが無くなるだろう。
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