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「あっ、裕君。お話終わったの?」
琉李子さんとの話を終えた俺は杏里さんが待っているリビングへと戻った。
「はい、終わりました」
「ねっ、ねっ、どんな話だったの? 僕に教えてよ」
「それは……秘密です」
「なぁんだ。ぶー」
頬を膨らませて俺に迫る。杏里さんは綺麗でかわいい、綺麗の方が似合ってるだろう。そんな表情で迫られると一瞬でもドキッとしてしまう。
本日は琉李子さん宅に一人で来たわけではない。杏里さんに送ってもらったのだ。
裕君一人では心配だ、僕が送ってあげる、とのこと。
この体だと何か起こった時に対応し切れないことも起こりうるだろう。杏里さんの優しさ。
「教えてくれない裕君にはこうだっ!」
「いっ、いひゃい、はんふぃふぁん、いひゃいれふっ!」
俺の頬を両手で引っ張る。小悪魔のように楽しむ杏里さんはやはり綺麗だった。
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