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頭に違和感を覚え、ぷんすかと前を歩く澪の後に着いていった。
急に澪が立ち止まる。
「どこに行くんだ?」
「いや、俺の台詞と思うんだが。何も考えてなかったのか」
「お前ならオススメプランを持ってきてくれると思っていたんだ」
「アンタが付き合えっつったんでしょ!?」
ダメだこいつ、なんとかしないと。
「仕方ないなぁ」
人任せかよ。ちょっとは自分で考えるべきと思うぞ。
「無理。何も思いつかない」
虚しく吹く風に無計画の愚かさを知った。
「好きなものないか? ほら、服とか本とか」
一応提案してみた。そろそろ歩くのも疲れてきたところ。体力まで落ちてるようだ。
「猫が見たいな」
「猫?」
「そうだ、変か?」
「澪にもかわいいとこあるんだなぁって」
澪の顔が徐々に赤く染まっていく。初々しさが現れている。
「こ、この生意気チビー!」
「俺何もしてなブヘェアッ!」
本日二度目のどつきを受け取った。俺悪いことしたか?
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