願い、おにいちゃん

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頭がズキズキ痛む。相手が誰であれ絶対に手加減をしないところは、澪の長所であり短所だ。 猫が見たいと主張されたことにより目的地を決定することができた。 ここらに動物園なんて壮大なものは存在しない。かといって野良猫を見て楽しめるはずもない。 「というわけで到着したのだ」 俺達がやってきたのは街の一角にある大きなペットショップ。 「大きいな」 「でしょ? ここならたくさん猫もいるだろうぜ」 このペットショップ、近辺ではなかなか評判で動物を買うならここ、などと太鼓判も押されるほど。 店の前の看板に書いてある犬や猫が一際目立つ。ペットショップの名にふさわしい場所だ。 「よし、入ろうか……ってあるぇ?」 隣にいた澪が忽然として姿を消した。さっきまでいたのに。 ふと気付くとペットショップのドアにわずかだが開いていた。おそらくすでに店内に入ったのだろう。 行動だけは早いお嬢だこと。
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