願い、おにいちゃん

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お子様ランチなど一瞬で無くなってしまう。この量は俺にとって虚しかった。 昼食を食べ終えた俺は未だカレーを頬張る澪の様子を見ていた。うん、実に平和だ。 カレー食べたかったなぁ。 「な、なんだよ。私をジロジロと」 ここで澪も気付いたようだ。俺の眼力を甘く見てもらっては困る。 今はそんなこと言ってる場合じゃないわけで。 「ほれ」 俺の前にカレー付きスプーンが現れた。 「いいのか?」 「いいからこうしてるんだ。早く食べろ、今回だけだからな」 そっぽを向きながら恥ずかしげに話す澪が少し面白かった。あまり見たことのない姿だった。 澪の好意なのかどうか分からない。しかし俺はこれを受け取ることにしよう。 俺はカレーを一口もらった。澪の顔が爆発的に赤く炎上したのは触れないでおく。 久々に暖かいものを食べたみたいだ。
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