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「ようこそ、我が漆黒の館へ」
「どんな始まり方ですか、これ」
澪とお出掛けして翌日、漆黒の館……もとい再び琉李子さんに呼び出された。昨日とは違い、お菓子などの準備はされてないみたいだ。
「いやぁ、一度魔王みたいなのをしてみたかったんだよな」
「雰囲気ゼロですよ、威厳全くないです」
「そうなのか、むぅ」
この部屋の雰囲気にも慣れた。今までだと女の人の家というものには抵抗があった。
でもまぁ杏里さんとずっと一緒だとそんなもの関係ないんだけどさ。
「てなわけで魔王は置いといて」
あ、結局そうなるんですね。
「どうしたんだよ少年、まだちっちゃいみたいじゃないか」
琉李子さんは俺の頭を撫でながら言った。正直気持ちいいです……
「そう言われてもですね、すぐに行動できるわけじゃないですから」
「昨日澪と遊んでたらなら相手は澪でもよかったのに」
「あ、はは……」
俺は苦笑いを浮かべることしかできなかった。元に戻る方法が鬼畜そのものである。
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