風物詩、夏祭り

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「要するにキノコ取ったけど敵キャラと接触して体が小さくなったわけだな」 「ああ、説明したのと何も触れてねぇよ。あとどこのブラザーズだよ」 ダメだこいつ、なんとかしないと…… 「分かってるよ。しかし琉李子さんもなかなか鬼畜になったもんだな」 朔真が納得したかのように頷く。 「朔真って琉李子さんと幼馴染みだったよな? どんな人だったんだよ」 「それはそれは。俺のお姉さん役だった。いつもいじめの対象にされててさ」 笑顔で過去を振り返る朔真はマゾヒストとして認識した方が良さそうだ。 「そんな琉李子さんだが一緒に来たりしてないのか?」 「夏休み入って琉李子さんをあまり見てない。ほら、あの人も三年だろ?」 そうか。三年生は引退の時期か。 「オイラは友達と来たんだ。でも」 「いい年して迷子か?」 「うっ……」 図星か。高校生とは思えない。 「決めた。城石裕大、お前と行動を共にしてやろう」 ……やめてくれ。
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