イヴの夜、粉雪舞う季節

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イヴの夜、粉雪舞う季節

イブの夜 粉雪が舞い降り 二人を優しく包んだ まるで今の僕らを 祝うように… それを邪魔するように 朝日が昇り 二人を包む雪を消してゆく ふと気付くと 雪を守るように 小さく並ぶ2つの影 微かな光の中 不意に目と目があったよ あの日あの時に想いを言えていたら なんてバカな事を たまに考える だけど 君との思い出が濁る事なく 胸に残っているなら あの日あの時に想いを言わなくてよかったのかな? なんてまたバカな事を考えて 自分に言い聞かせた 君と別れ 幾つもの季節が経ち 今年もまた あの日のように 街が白く染まる 冷えるイブの夜 微かに懐かしい キミの声が 聞こえたような気がしたけど振り返り見たけど そこには君はいるはずはない この真っ白い雪とこの熱い想いは 今年もこの街に降り積もり 白く染めて こんな風に何度も 僕はキミの事思い出すのかな? もしも今君と出会えていたら 何かが変わっていたのかな?とバカな事考えてしまう 踏み出す事が 怖がったんだよ この関係が崩れてしまいそうで 君がぞばにいてくれるだけで 幸せだったんだよ いつか季節と共に 君への想いも雪と一緒に 溶けてしまうだろう 幾度繰り返せば 僕はキミの事を 忘れられるのかな? 止むことのない雪は 街に降り積もり 街を白く染めてゆき 僕からキミへの想いが無くならない
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