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『なんか邪魔しちゃってごめんね』
遠くの山々に太陽が落ちかけ、申し訳なさそうなクラの横顔を照らしていた
『ううん、気にしないで』
夢が微笑む顔も赤く染まり、潤みがちな黒目が輝いた
『そうだぜ、クラ。今日は俺ん家に寄るのは決まってたじゃねぇか』
『や、でも、せっかくの登下校のお邪魔しちゃってるからさ』
『うふふ。三人で歩くのもいいよね』
しきりに恐縮するクラに、夢は微笑んだ
『まったくできた彼女で羨ましいね』
『やだ…』
夢が、頬を染めた
『まぁねー……あれ?あそこにいるの木場じゃね?』
アキオは、クラの言葉を気にも止めないように、川岸を指さした
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