七人ミサキ

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  『クラ、お前ちょっと夢を家まで送って、そのままうち来いよ。俺、後から追うから』   言うが早いか、アキオは木場郁子へ向かって小さな土手を走り降りていった   『ちょっ!アキオ!…馬鹿野郎…』   恐る恐るクラが夢を見ると、夢は口を小さく結んで、駈け降りて行ったアキオの背を見つめていた   『鞍橋君行こ。』 『え…あ、うん。』   クラは今日何度目になるかわからないため息をそっと吐いた   
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