七人ミサキ

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  『木場っ!』   アキオがおどけて隣に飛びながら座ると、木場郁子はびくっと後退りした   『さっきの弟?』   アキオが明るい笑顔で問い掛けると、一瞬、警戒の色がとけ、しかしすぐに困惑の表情を浮かべ 『さっきって…誰の事?』 と、言った    『え?さっきって、今、木場の横にいた男の子だけど』   それを聞いた木場郁子は、また警戒の色を強め、さらに泣きそうな顔をした   『池君まで私をいじめるの?朝のは何の罠?!私は一人でいたし、弟なんていないっ!』   アキオは木場郁子の剣幕に少し仰け反った   『ちょっちょっ!罠なんてかけてねぇよ!』 『池君だって他の人と一緒でしょ!もうやめてよ!やめて!やめ…』   木場郁子は泣き出した  
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