プロローグ

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  『ネイサン……どうやら、見立てが崩されたらしいのぅ』   見たところ、十歳にも満たない、か細い少年が 少年らしからぬ口調で言った。   『そうね。そこかしこが歪んでいるわね』   こちらは、年の頃二十三、四のそこはかとない色気を醸し出している   『いい狩場だ』   『しばらく落ち着けそうね。……むしろ、しばらく落ち着きたいわ』   二人は前を向いていた顔をお互いに見合せ、    微笑んだ   
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