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『お前に悩みはないのかよ』
曇天の光乏しい薄暗い学校の階段を、二人は上履きの踵を鳴らして上っていた
『悩みねぇ…悩んでも解決しねぇからなー』
『悩む前に行動か？』
『そう。悩むならその前に行動』
『行動派だ』
『だから夢を手に入れれる』
『なんだ？夢ちゃんとかけてんのか？』
『お後がよろしいようで』
舌をペロリと出したアキオをチラリと一瞥したクラは、小さくため息をついた
『つまんねーよ』
吐き出すように呟くとニヤリと笑い、すぐに無表情になった
『お前は平和だな。最近じゃ、通り魔が出没してるってのによ』
『通り魔って、骨折られてるアレか？』
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