ある日の午後🍀

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「……。」 「……。」 店の中に足を踏み入れた少女とミチオは目が合った。 黒いロングヘアーにパッチリとした瞳。ピンクの唇。短いスカート。 制服は紺色で地味だったが、全体的な雰囲気は派手に感じた。 化粧のせいかもしれない。 少女はフイっとミチオから顔を背け、店内を歩き始めた。ミチオはさりげなくそれを目で追う。今どきの学生はどんな本に興味を持つのか、純粋に気になるのだ。 少女は自分のお目当ての本がどの棚にあるのかわからないようでキョロキョロしていたが、やがて店の一番奥の棚の前で足を止めた。 「‼」
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