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林を30分ほど手を引かれて歩くと、拓けた場所に出た。
もう、日はとっぷりと暮れている。
薄暗い街灯の下を歩き続け、小さな家がひしめき合っている一角に彼の家があった。
ドアを開けると、水樹とそう年の変わらない位の彼によく似た雰囲気の優しい眼の少女が、振り向いた。
「お帰りなさい。お兄ちゃん!あれっ!お客様だったの?」
突然の訪問者に少し驚きながら少女は、笑顔になった。
「あぁ。ただいま、ミナ。この子は、水樹ちゃんだよ、水樹ちゃん僕の妹のミナだ。ミナお腹すいたな、水樹ちゃんの分も頼んだよ。」
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