うっかり地雷を踏みました。

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学校って着くまでに疲れちゃうよね。 原付の鍵を鞄に入れ、廊下を歩きながら溜息が洩れる。免許取ってなかったら確実に引きこもりだな、なんて、有り得すぎて笑えない。 なんと今日から僕は高校二年生。意外に一年って言うのは早いもので、こないだ切ったような気がする髪も随分伸びていた。 ふと腕時計を見てまた溜息が出た。あと十分程でホームルームが始まる。それまでに新しい教室に行かねばいけないのだが、なんというか場所がわからない。というか僕は何組だ。 「よ。おはよう。」 「あ、先生、おはよ。」 「今年も一年よろしくな。」 「――また先生なの?」 先生の言葉に思い切り顔をしかめていたんだろう、先生は苦笑しながらファイルで僕の頭を軽く叩いた。しかしそれはまた都合がいい。 先生に教室はどこかと聞けば「お前、覚えとけよ」と次は苦笑じゃなくて失笑。ごめん先生、無理。 記憶力は悪く無いんだけれど、なんというか僕は周りを見ない。なのでなかなか道を覚えられないんだ。いい加減直さないとなと思いつつ直せないのは自分に気合いと根性が足りないからだと言うのは言うまでも無い。 .
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