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栄口家はとても仲が良かった。
お姉さんはわざわざケーキを買ってきてくれて、一緒に食べたり、弟君が「アニキ、キャッチボールしよー」って言ってきた時には勉強を中断してキャッチボールをしていた。
その時の栄口クンや弟君、それを見ているお姉さんの顔はとても楽しそうで、幸せそうでなんだかうらやましかった。
そういえばその時にお姉さんにとあることを聞かれ、私はびっくりした。
“唯華ちゃんて勇人と付き合ってるの?”
確かに、男の子の家に女の子が単身でやってくるなんて「友達という関係」ではなく「恋人という関係」と思われても不思議ではない。
それなら、なぜ私はびっくりしたのか、それは「恋人という関係」と誤解されたことにうれしいと感じる私がいるということに気づいたからだった。
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