運命の起源

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ある日急に兄が難しい顔をして尋ねてきた。   「…私たちは…いったいどこで間違ったのだろう」   子供の頃か?ここに来たときか? 嫉妬を知ったときか? 大人になってしまったときか?   なるほどくだらないことを聞く。   オレは軽く鼻で笑って眉間にシワを寄せたままの片割れに答えてやった。     「『ニワトリと卵どちらが先か』」     どこが始まりだったかなんて、今となっては意味のないこと。
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