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2区の選手から順々にバスで移動して行く。   1人…また1人とそれぞれのバスに乗り込んでいった……。   そして、残ったのは上田と和也だけになった。   上田は黙々とアップ前のストレッチをしている。   和也のバスが来るまでの5分間。 会話のなさが時間の流れを遅く感じさせた…   ただただゆっくりと時間が過ぎていく。 そしてとうとう和也が荷物を持ち、立ち上がった。   その時やっと上田が口を開いた。   「タイム的にアンカーのお前は3・4位で襷が渡る。お前なら逆転できるからな。」   「ああ…お前も簡単に神崎に負けんじゃねーぞ。」   和也はそのままバスに乗り込んだ。   それと同時に上田が接戦に備えてアップを始めた。
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