8/66
前へ
/156ページ
次へ
開会式が終わり、顧問である西岩のもとに集合。   集合すると同時に西岩は和也の質問を浴びた。   「なんで神崎あんなに少ないんですか?」   これは和也だけでなく全員の疑問だった。   西岩は真剣な顔で返した。   「どうやらここに到着する前に交通事故にあったらしい……」   「それで助かったのがあの8人だけってことか……」   「そうだ……。この状況で優勝しても本気で喜べんじゃろう。じゃが、可哀相だからと言って手を抜くのは……いただけない」   「俺らでも優勝が狙えるって訳か……」   いつもかっこよく決めようとする伊東が言った(笑)   「じゃあ1区お願いしますよ上田さん(笑)」   「あぁ…こうなりゃ優勝だ。へボすんなよ。」   3年間共に練習してきた仲間が初めて優勝を志した瞬間だった。
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加