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門をくぐると、大きな建物があった。未来たちが通っていた学校の二倍ほどある。やはり、学校も白かった。建物の周りは花が咲き乱れていて、中世のヨーロッパのような雰囲気の学校によく合っていた。
「ここが、学校」
みんなが学校を見上げていると、目の前の大きな扉が開き、一人の女性が出てきた。
「ようこそ皆さん。私はあなた達の担任の『アリユ・チョウカサ』です。どうぞよろしく」
アリユは濃い緑のローブを着ている女性で、年は三十歳ぐらいだろうか。
未来は直感で苦手な人と判断した。
確かに美人ではあるのだが、リレンのような優しい雰囲気とは違う、厳格で馬鹿にするような態度を感じた。
「さぁさぁ、皆さん校内へ入って。あなた達の教室に案内しますね」
アリユはみんなに背中を向けて歩き出した。
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