授業

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「さぁさぁ、席に座って下さい。席は自由でいいですわよ」 未来は沙也加と一緒に座った。他の人も仲良し同士で座る。 「今日はこの世界について、必要最低限の事をお教えします。では、教科書をお渡ししますね」 アリユは教科書を配った。 「うわぁ、なんかいっぱい書いてある」 火野がぼやいた。 すると、アリユが火野の方を向いた。 「三年間、その教科書でお勉強しますのよ。大切に使ってして下さいね」 アリユはみんなに笑顔を見せると、指示を出した。 「とりあえず、教科書はしまって下さい。もう一つ配る物がありますので」 そう言うと、アリユは飴がたくさん入ったカゴを取り出した。 飴を一つ摘まんで、アリユはみんなに見えるように飴を掲げた。 「これは魔力飴です。魔力飴とは、魔力を飴に集めた物です。小さな物ですが、見た目以上に魔力が込められています。 あなた方は生まれつき魔法を使えた訳ではないので、突然魔法を使うと、あなた方の身体が保たない可能性があります。ですから、あなた方は三年間魔法を勉強して、身体に魔法を慣らす必要があるのです」 アリユは飴を一人一人に配っていった。
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