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「この世界の一分は五十秒、一時間は八十分、一日は三十時間、一週間は十日、一ヶ月は六十日、一年は二十ヶ月です。わかりましたか?」
アリユが手をポンと叩くと、黒板に文字が浮かびあがった。
火野が手を挙げた。
「先生!ノートとか筆記用具とかないんですか?」
「あら、配るのを忘れてましたわ。今、配りますね」
アリユはノートを配った。今さらだが、飴やノートは何にもない所から現れている。きっと、すべて魔法なんだと感心しながら、未来はノートを受け取った。
ノートの表紙には、二本の杖が交差した絵が描かれている。そう言えば、門にも同じ絵が描いてあった。この学校の校章なんだろうか。
「では、これを書き写して下さい」
みんなは指示にしたがった。
みんなが書き終えると、アリユはまた黒板を叩いた。
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