真のバンドとは

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メールをしてる内に3日後に会おうと言う約束をした。もちろんどんな人なのかはまだ何もわからない。 ただ女性だと言うこと意外は…。 その間ひたすらギターを引き続けた。学校になどはいかず。 3日後、約束の待ち合わせ場所に行った。辺りを見回してみると明らかにロックな格好をしている女性を見つけた。年齢は俺の少し年上くらいだろう。俺は彼女に話しかけた。 『あの、バンドの広告の…。』 『あぁ、私です!』 彼女は張りのある声で嬉しそうに返事をしてくれた。失礼ながら年齢を聞いてみると17歳、俺の一つ上だった。 彼女と話しをしていると急に黙りこんで一言こう言った。 『お恥ずかしい話しなんですが、ベースとドラムの方が抜けてしまいまして…。』と。 『えっ!?』 僕は驚いた。そして彼女はさらにこう言った。 『私本当に上を目指したくてと言ったら、付き合ってらんないよって言われちゃいまして…ハハ。』と苦笑しながら。 口を濁しながら 『私みんなに嫌われてて。』とも言った。 俺はその言葉に驚きよりも共感を覚えた。
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