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彼女は言った。
『私、バンドで上を目指したいって言ったじゃないですか…。でもそれって叶わなくたっていいんです。同じ目標があったらみんなで頑張れるし、技術も向上すると思うし。』
彼女の言うことには説得力があり、希望に満ち溢れていた。彼女は俺とほぼ変わらない年で自分のやりたい事を見つけていた。俺はこの女性にどこか惹かれていた。
『あっ! 私、響 静音(ひびき しずね)といいます。』
名を名乗った彼女はベーシストなら今週中に何とかなると言った。
電話番号を教えてもらい、また連絡すると言って笑顔で帰って行った。
俺はこの時から本気でバンドをやる覚悟を決めた。
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