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蒼にとって憂鬱な期末試験が終わりテストが全て帰ってきた。蒼は成績表を見て安堵の息を吐いた。
とりあえず赤点は…無いな。順位は…かろうじで中の下といったところかな。
良かった。ここんところ仕事で全く勉強してなかったからな。
などと蒼が言い訳していると瑠璃が蒼の成績表を覗き見てぷぷっと笑った。
「蒼は馬鹿だったんだな」
「く…そういうお前はどうなんだよ」
瑠璃が自慢気に蒼の前に成績表を開いて見せた。蒼は眼を疑った。
学年全体で一位だった。
こんなに頭が良かったとは…勉強教えて貰えば良かったな。
「ハッハッハ
お主もまだまだよのう」
「うっせぇ
そうだ、理央はどうなんだ」
「まぁまぁかな…じゃ私帰るわ」
暗い顔をした理央が鞄に荷物を詰め込み、今にも帰ろうとしていた。
ここ二、三日理央には全然元気が無い。蒼がいくら話し掛けても軽く流されるだけだ。
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