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さっと立ち上がり、知香の脇を抱えて体を持ち上げた。
そのままずるずると風呂場に引きずっていく。
どしゃ。
風呂場のタイルの上にだらしなく仰向けになった知香は、異様な雰囲気を醸し出していた。
気持ち悪い。
死体は白目を向き、長い黒髪は乱れている。
「・・・・切り刻んで川に捨てよう。」
今思いつく最善の方法がそれだった。
一度部屋に戻り、工具箱を押し入れから取り出して、少し小さめののこぎりを手に掴む。
「やるしかない。」
刃を見つめ、自分に言い聞かせるように呟いた。
ズボンの裾を捲り、風呂場に戻って、死体に勢いよくのこぎりを入れた。
・・・・。
ばしゃん。
ばしゃん。
数十箇所に分けて袋に入れた死体を川に捨てていく。
捨てるにあたり、暗く人目につきにくい場所を選んだ。
自分は犯罪者。
そのことが頭からこびりついて離れない。
遺体を捨ててもきっとすぐに知香の友達がいないことに気づいて警察に届け出を出すだろう。
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