Giving the lie.～嘘がわかる少年～

日常

　今日から授業が始まる。そう俺は高校生だ。家から学校までは歩いて１５分程度。余裕を見て２５分前に家を出た。家を出た…ウソばかりの会話が聞こえてくる。幼稚園の列だ。保母さんがいる。
保母「たかしくん、ちょっと静かにしようね。いい子だから。」
…黒く染まっている。
近所のおばさんが会話してる。
おばさん「黒沢さんのとこのひとしくんうらやましぃわぁ～。」
…また黒い。
サラリーマン達がバス停で並んでる。
サラリーマン「昨日ねぇ、部長と飲みに行って楽しかったよ。」
…また黒。人間にはホントにあきれる。ウソをつく動物は人間だけだ。人はウソまみれで生きている。何が高等な生物なのだろうか。
「よっ！」
後ろを振り向いた。井上ユウタだ。ユウタはすぐウソをつく…が誰が聞いても、すぐウソとわかる事ばかりなので僕はユウタを嫌いではない。
ユウタ「この前借りたＤＶＤ最高だなぁ！感動しすぎてチビっちゃったよ！！」
もちろん黒だ…まぁ誰でもわかるだろう。ただ品がないのがたまにキズだ。そして学校へと着いた。