2/4
1585人が本棚に入れています
本棚に追加
/460ページ
…――― 耳元で規則的な電子音が鳴り響く 浮上してきた意識に、うっすらと目を開けると 視界の端にアラームに震える携帯電話 頭の直ぐ横で震えるそれを手探りで止めると 布団に入り込んできた冷たい空気から逃れるように寝返りをうつ 「寒…」 真冬の布団の中で、当たり前のことを呟いてみる 布団が再び温まるまで、この寒さは消えない 枕元の窓の外を見れば、一面真っ白な雪景色 寒いはずだと ひとつ溜め息 「ん…、つ…き?」 窓の外を眺めていると、隣で丸くなっていた温もりが擦り寄ってきた 目を遣れば、私の顔を見上げる 寝ぼけ眼の愛しい恋人
/460ページ

最初のコメントを投稿しよう!