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ルームキーを使い、部屋に入る。
私はいきなり、緊張してきた。
蓮は、そっと私を抱きしめた。
「緊張…してる?」
「……はい」
私は、蓮を抱き締め返しながら言った。
「大丈夫だ」
蓮は私の耳元で優しく囁いた。
「はい……」
私たちはあの日から、
一度も抱き合っていない。
あの日とは、私たちがまだ
『先生と生徒』の関係だった頃。
そして、蓮が「忘れてくれ…」と
言った日からだ。
だから、まだ私はよくは知らない。
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