5人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
俺はるり子に言われ 気が付いた パンツ一丁でいたのだ
9月始めとはいえ 朝からギラギラとした太陽がこの夏の残暑をベランダに運び入れ,すっかり忘れていた 俺は寝室に駆け込み 短パンを穿きTシャツを着た
.
テ-ブルの上には定番の朝飯が並んだ るり子は 自分の分も作り
「大クン 頂きます」
と言い黙々と食べ始めた .
俺はそんな るり子をもう一度 頭の先から 爪先まで見直して見た
.
なんの変哲も無いタンクトップに下は丈の短いキュロットか? 俺も黙って食いながら
考えた
るり子は 通勤ラッシュの中こんな恰好で千葉から電車に乗って来たのかと
.
「大クン 何を見てんの 私がこんな恰好したら似合わないかな」
.
俺は慌てて
「嫌そんな事はないさ ただ」
「ただ何よ?」
.
「それで電車乗って来たのかと思ってな」
.
「そうだょ 満員電車にね」と笑った
.
「あのね大クン 私にさ 前の男も後ろの男もピッタリくっついてモゾモゾ始めたのね 私はね最初知らないふりしていたらさ 段々エスカレ-トして来て 後ろの男なんか キュロットの中に手を入れてパンティに指を入れ様としたんだ~」
と口をモグモグさせながら 更に言う
.
「前の男は何を勘違いしたのか 私が温和しい女と思ったのか タンクトップの下から手を入れてさオッパイ触り出してさ もう少しで東京駅だったし少し我慢して東京駅に着いた時にね 痴漢 痴漢って大声で叫び二人の男の手を掴み喚き続けてやったょ」
.
俺は驚いた 結構気が強い女だとは思っていたが るり子は得意げに喋り続けた
「大クン それでどうなったと思う」
と悪戯っぽく笑って見せる
「あのね その時にね回りの若いサラリ-マンが4~5人で そのはげ頭のオヤジ二人を押さえてくれてね ホ-ムの駅員が来てそれで終わりだょ いい歳して馬鹿みたいだよね」
と 俺の反応を確かめている
「お前凄いな~ そこ迄出来る女は中々いないぞ しかしな満員電車にその恰好はマズイだろう 挑発も一緒だよな」
るり子が言った
「そんな恰好って 男は朝からそんな事するの?」
「お前馬鹿か? 朝も昼も夜も有るかっ! ほんの少しの理性で抑えているだけで 24時間365日可能なのが人間なんだよっ!!」
.
「まぁそれはそうかも知れないけどさ」
と るり子はコ-ヒ-を入れに立ち上がった
俺は思った この恰好じゃ仕方無いかと
「おいっ 俺は飯が終わったら直ぐに出掛けるぞっ」.
「何処に?」
最初のコメントを投稿しよう!