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るり子は 嬉しそうに?
かって知ったる我が家の様に
俺のベットル-ム横の部屋に入り、ス-ツ ネクタイ Yシャツ ソックスと抱えて来た
.
「大クン これ着て行きなさい」
「おっ るり子も中々センスがいいじゃん」
と思ったが それは口に出さず
俺は立ち上がり身仕度を整え 頭を少しなでつけ .
.
「じゃ 行ってくるわ」
「大クン ちょっと待って」 と 自分のバックの中から小さな瓶を取り出し、俺の首の辺りに噴きかけた
.
それはコロンなのか 柑橘系の爽やかな臭いがした
るり子は
「うん これで良し」 と一人悦に行っている
.
俺は内心辟易したがそれも言わず 玄関ドアを開ける るり子が又言った
.
「大クン 掃除と洗濯しておくね 行ってらっしゃい」 と
「お前は奥サン気取りか?」 それも飲み込み
俺は向かいの事務所に向かった
.
ちょうど10時だ
事務所の前には俺が初めて見るバカでかいアメ車が止まっていた
俺は玄関番のチンピラに軽口を叩きながら 事務所のヤクザ連中の挨拶に適当に返事しながら高田サンの部屋に入った…
.
「おぉ 大志 来たかっ ここに座れっ」 と 自分の横の席を指した
大広の向かいに二人座っていた
部屋の壁際の時代掛かった神棚の下の机には高田組長が
その前の応接セットに
大広 俺 見知らぬ二人の男
.
大広と俺の背後に高田組
の大幹部3人 高田組長の横に以前吸収した歌舞伎町の組長
.
こんな配置だった…
俺は 高々、面会に行くのに随分と大袈裟なもんだと思っていると
大広が目の前の男を俺に紹介した 二人とも弁護士だったが 俺には高級?ヤクザにしか見えない
俺は無意味に頭を下げた 「宜しくお願いします」と、すると二人共 俺より更に頭を下げ
「こちらこそ宜しくお願いします」と言い
「水野サンには度々聞いています まだ大学二回生の若さで ピエロと源氏を経営なさっているとか いや 凄い事です 私達は感心していました…」
恐らく大広が吹いているのだ
弁護士は大広の手前 俺を誉めて?見せているのだろう
俺は言ってやった
「僕なんか若造で誰も相手にしてくれませんよ ここに居る高田サンのお陰ですよ」
すると大広は 何を思ったか
「まぁこの通り生意気な奴ですが、先生方も大志の事も宜しく頼みますわ」と
わざとらしく 豪快に笑い飛ばした
.
二人の弁護士は これ又
「それは もうと」
今にも 揉み手をせんばかりだ ヤクザお抱えなのだ…
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