LESSON1 テヲツナグ

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「り、良平っ」 声が震える。 良平は勢いよく顔を上げる。驚くのも無理はない。 あたしから声かけるなんて、付き合い始めてから、無に等しいもん。 それも手伝ってか、なかなか次の言葉が出ない。 えぇい頑張れあたしッッ!!根性出せっ!! 「ご飯、一緒に食べへん?」 「あ、でも凜太とかが…」 良平が慌てながら周りを見回す。 近くに固まって座ってた凜太と翔介は、笑って「良い良い」と、GOサイン。 麗奈さん、根回し十分っつうことですね。時々あなたが恐い。 「……良いみたいやから……行こっか」 頭をかきながら、鞄を持って立ち上がる。そして、照れたように、そそくさと足早に教室を出た。 あたしは、良平の隣を歩きながら、その横顔を伺った。 なんか、嬉しそう……。あたしの顔も自然と綻ぶ。 そうや、いつもそうやった。良平が嬉しそうやと、あたしも嬉しくなる。  
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