LESSON1 テヲツナグ

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「うはぁあ気持ちいいーっ」 屋上のドアを開き、良平が伸びをした。シャツが上がり、下のシャツと地肌が覗いた。 ついでに言うと、下着の端も。なんだかドキッとした。 「ははっお腹見えてるよ」 跳ねる心臓を抑えながら、なるべく平静を装い良平のお腹を軽くつついた。 そしたら、予想だにしない反応。 「ひゃっっ」 変な声と共に、すばやく体を折り曲げる良平。 頬を膨らまして、良平があたしを不満げに見つめる。 ん?もしかして……。 気付くと、途端に意地悪心に火が着くのが、あたし。弱点を見つけて、攻めない訳がないやん! 両手をワキワキ気持ち悪く動かしながら、良平に詰め寄った。 「な、何する気や!!」 「んー?なんやろね」 そう言いながらも、更に距離を詰めると、良平はお腹を守りながら後ずさった。 かわいー!!!いじめたくなるッッ! 「おりゃーっ!!!」 掛け声と共に良平に襲いかかる。 脇腹、お腹、脇、首。至る所をこしょばしまくる。 「うひゃひゃひゃひゃやめっわぁああうわっははちょっみ、みいっ」 良平が立っていられなくなって、倒れる様に座り込んだ。それでもあたしは、手を止めない。 だって、楽しいもん! 地面を悶えて這い回る良平の上に覆いかぶさり、高らかに笑いながらこしょばし続ける。 いつもならあり得ない構図に、余計にテンションは上がる。 「ちょっみい!!!」 突然、良平があたしの手首を掴んだ。  
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