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「み~、そんなことでこれからどうすんのぉ?」
洗面所の入口にもたれ掛かりながら、ニヤニヤして真亜が言う。
う……確かに毎日モーニングコール着たら、心臓がもたない…。
でもそんなの言ったらまた笑われるだけ。だからここは、とぼけよう!!
タオルで赤い顔を隠しながら答えた。
「これからって何がよ」
真亜が一層顔を綻ばせながら近寄って来る。
やだやだやだ。こう言う時の真亜って、ほんとやだ。
そして悪魔は、あたしの肩を掴んで、耳元で囁いた。
「キス、とか?」
耳がぞわっとした。背中を何かが走った。
ちゅ、ちゅう???!!!
モーニングコールの話じゃないの??!!
混乱して固まったあたしを確認すると、真亜は嬉しそーーーーに微笑んで、上機嫌で出て行った。
そして、去り際に追い撃ち。
「それ以上の事もねー」
「ーッッ!!!!」
咄嗟にタオルを投げるも、真亜はさっと避けて高笑いしながら去っていく。
せっかく!!!冷めて来たのにッッ!!!!
あたしは、また熱くなった顔を水で洗って冷やすしかなかった。
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