青空と灰色の世界

出会い

短かった春休みも終わり高校の始業式の日がやってきた。

俺、鉄 刹那が通う帥麟(すいりん)高校はいわゆる中堅県立高校で勉強はそこそこだが、部活動は盛んで部によっては全国大会にいくほどだ。

高校入学してから１年がたち今日俺は高校２年になる。

いつもより早く起きた俺はまだ少し眠い体を起こしてカーテンを開けた。

｢うんざりするぐらいいい天気だな……｣

そう口にして、部屋を出て洗面所に行き顔を洗い、歯を磨いた。

自分の部屋に戻ると制服に着替え、いつもより１時間早いが学校に向かおうと決めた。

家にいてもすることもないし、外にいたほうが気も紛れる。