出会い

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帥麟高校の桜は地元ではなかなか有名で、この桜目当てに帥麟高校に入学する人も少なくない。 俺もそんなファンの一人だ。 正直高校はどこに行ってもよかった。 頭も悪くなく、むしろ良い部類に入る。 そんな時にこの桜のことを聞いた。 この桜は一本しか無い割に、100年以上生き続けたことにより、とても大きい。 大きいけど独りきりで生きてきたのかと思うと、何となく親近感がわき、この高校に決めた。 それからは毎朝早く来ては、この桜の下で過ごすのが日課になった。 桜を見ていると、さすがに早く起きすぎたのか少し眠ってしまった。 顔に何かが当たるのを感じ俺は目をさました。 「眠ってた…のか?」 若干寝ぼけながら桜のほうをみるとさっきまでは誰もいなかった桜の下に人影が見えた……。
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