第三章 『それぞれの想い』

40/46
前へ
/120ページ
次へ
樋口先輩と歩って宿舎に戻る途中、あたしはまたボーっとしていた。 だって、藤野先輩が約束を忘れるはずない… どうしたのか心配になった。 そんなことを考えていると、何かにつまづいて転びそうになった。 まさかとは思ったけど、樋口先輩があたしの体を支えてくれたので転ばなくてすんだ。 『おまえ、あぶなっかしいなぁ』 『す、すみません…』 なんだかすごく恥ずかしかった。 それに、ドキドキもした。 だ、だって…先輩の手があたしの体に触れたのだ。
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加