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遼は体育館の天井を衝き破りながら螺旋飛行で急激に上昇していく。
ピタリと止まると瞬間、
次は体育館にいるバケモノにめがけて落下する!
「はぁぁぁぁ!!!」
バケモノの頭上からの攻撃。
バケモノは反応すら出来ず綺麗に真っ二つになる。
やがて泥になり果てると同時に白銀の翼に侵食していた化石がパリンと音と共に割れる。
そしてゴーレム化した生徒達も次々に泥になり果てる。
体育館には友人を失った悲痛な叫びと遼に対する賞賛の叫びが入り混じる。
遼に一人の男子生徒が怒鳴る。
「お前が全部助けてくれると思ったのに!!!
このあり様だよ!!
友達を…友達を返してくれよ…!!」
不条理な悲痛。
「おまっ…遼はお前を守ったんやで!?」
「そんなの知るかよ!!!
お前が助けてくれると信じてたのに、結局多くの皆が死んだんじゃないかっ!!!」
「それで?
確かにバケモノを倒す術を持つ事は出来たが、全員を守れる訳じゃない。
普通に考えれば分かるだろう?
変な奴だな。」
無表情で抑場の無い声で淡々と喋る遼。
「…!!て…てんめぇぇぇ!!」
遼の言い分にキレたのか殴りかかる男子生徒。
しかし喉元に大鎌を突きつけられる。
「何も出来ない癖に…!」
大鎌を振り斬る…。
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