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「ダメッ!!」
桃が男子生徒をかばう。
遼は驚き、大鎌を止めようとするが間に合わない。
「…このままでは大切な人、桃を傷付けてしまう…!」
一度、斬り放たれた刃は止まらない…。
「ドンッ!!」
翼が男子生徒、桃を突き飛ばす。
が、翼の腕が大鎌によって斬りつけられ、倒れてしまう。
「つ…翼君!!!」
桃が即座に駆け寄る。
しかし、翼は立ち上がり駆け寄った桃を退け遼の元にフラフラと千鳥足で行く。
「こぉぉのぉアホォが!!!」
翼は遼の胸ぐらを掴み、殴る。
「お前がその力を手に入れたのは皆を守る為やろ!?
お前は今、桃を傷付けようとしたんやぞ!!?」
「つ…翼君…私は大丈夫だからね…?」
「大丈夫やない!!
遼…お前が今何を考えてるかは分からへんけど、今のお前は最低や!!!」
「………………」
遼は一向に無表情。
「俺の言うてる事が分からんなら、お前に皆を守る資格なんかあらへん!!」
遼には翼の言っている意味が分からない。
自分は皆の為に人間を辞め、
バケモノを倒したのに何故こんなにも罵倒されるのかと。
「と…とりあえず、天貝先生に怪我見てもらお?」
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