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遼に化け物と言われたソレは構成され
学園中に出現したが、生徒らを襲う事なく
ただただ、石像の如く動きを見せない。
「なんや…コイツ、動かないやん…」
翼はソレを恐る恐る触れようとする。
翼がソレに触る直前だった---。
バチバチと唸りをあげながら磁場が発生する---。
そして---。
ソレは磁場に共鳴するが如く動きだす---。
「う…動いたっ!?
翼、桃、逃げよう!!」
翼は動きだしたソレを前に身体を震わす。
桃に至っては尻餅をつく。
「翼っ!!!桃っ!!!」遼は気が動転している二人に怒鳴る。
幸いにもソレは動きだしているが
ゼンマイの玩具の如く、ゆっくりな動きであった---。
しかし動きが徐々に速くなる---。
このままでは人を襲うのも時間の問題である。
遼は再び、翼と桃に逃げるように足す。
不気味な風貌を醸しだすソレの前に身体は硬直し、足を凍らせる---。
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