異世界に飛ばされたら。

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「うぎゃあああああああ!!!」 という叫び声。 謎の岩っぽいヤツの声ではない。アタシの声。 「痛い!痛いイ!!手が!手が痺れたあああ!!」 じ~~んと、なっている両手を股に挟んで痛みをこらえている。 いや、こらえてないけど。 叫んでるけど。 涙目になりながら、アタシはチラッと岩っぽいヤツを見た。 暗闇にようやく目が慣れてきた。 「あ・・・」 そこにあったのは岩だった。 正確には人型の岩だ。 ゴリゴリ・・・ゴリゴリ 「わ、わ・わわわわわ!」 急にその岩っぽいヤツがゆっくり向かってきた。 「来るな!来るな!あっち行けえ!」 ブンブン鎌を振る。 カキン、カキン。 全っ然、効いてない。 また手が痛くなる。 鎌が駄目なら・・・ 「う・・・りゃあ!」 ゴツっ! おもいっきり岩っぽいヤツの顔(?)を蹴った。 グラッ 軽くよろめいた! 駄目押しにもう一発蹴り! ズドーン!! 岩っぽいヤツ(以後『岩』)が勢いよく倒れて、動かなくなった。 「・・・」 「・・・はっ!」 「チャンスじゃん!今のうちに逃げよ!」
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