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俺は外れた肩を治していた。
ガニメデさんと、赤い髪の少女の前で。
赤い髪のコイツは、俺が叫んでいる時にフラっと現れた。
仁王立ちで、腕組みして、俺の前に生意気に立って言い放つ。
「全く、こんなバカが本当に国を救えるのかしら?」
俺を軽く見下した、冷たい言い方をした。
言い方だけが見下していた。
身長が俺より15センチぐらい低いから。
「見上げながら見下すって、器用な事するな。ガキんちょ。」
「なっ!なんてことを言うのですか銀河さん!この方は私達が住む国の王女ですよ!!」
「はあ?な~~~~~にが王女だ!!!」
と、俺は大声で叫んだ。
だっ・・・だっ・・・だっ・・・
と、エコーがかかる程大きな声で。
「おおお・・・王女様になんて失礼な事を言うのですか!!今すぐ謝って下さい!!王女様に頭下げて下さい!!」
「コイツが王女?こんなガキが政治を行うのかよ!ムリムリ!この国終わるって!」
俺は仕返しとばかりに言いたい放題言った。
ざまー見ろ!年上に対して正しい態度をとらないからだ!!
「・・・ガニメデ、コイツの歳、いくつ?」
ガキんちょに聞かれたガニメデさんはファイルのような物を取り出し、内容を確認する。
「はい、えーと、15才です。」
と答えた。ってか個人情報・・・
「そう。ところで私の歳はいくつだったかしら?」
「はい、17才です。」
ガキんちょはくるりと俺の方を向く。
「さっきアンタは何て言ったかしら?」
笑顔で聞いた。
天使のような笑顔で。
真っ黒なオーラを出しながら。
巨大なハンマーを持って。
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