異世界に飛ばされたら。

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ダイコンのように引っこ抜かれた愛田。 気を失っていたのか、ぼんやりとしている。 長いまつ毛と少し赤い頬・・・ 高い鼻と柔らかそうな唇・・・ 「んにゅう・・・あれ?ここどこ?」 そして高く美しい声・・・ ・・・の「男」。 「・・・お前何で女に生まれなかったんだよ・・・」 「何か言った?」 「別に。」 「まだアタシくらくらするんだけど。」 中途半端なオカマが自分を「アタシ」と呼ぶと軽く怖いが、コイツの場合は全く違和感が無い。 それが逆に怖い。 コイツに惚れてしまいそうな自分がもっと怖い。 「あのさあ銀河、ここどこ?」 「俺が知りたいよ。誰かいねーのかな?」 俺、またキョロキョロ。 ちなみに、愛田は自分の事をオカマとは思っていないし、女とも思っていない。 なんで愛田がこんなになったのかは、また別の機会に。 俺達がしばらく部屋を物色していると、何も無い壁に急にドアが現れた。 「うおっ!何だこりゃ!?」 「何かの手品かしら?」 俺、オドオド。 愛田、がちゃがちゃ。 「がちゃがちゃってオイ!!なに開けようとしてんだ!!」 「カギかかってる。」 「んなバカな。こっちが部屋の中なのに・・・」 俺が言い終わる前に、急にドアが開いた。 そして当然、ドアの真ん前にいた愛田は木製のドアに顔を強打した。
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