異世界に飛ばされたら。

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「なあ、一つ聞いていいか?」 体が元に戻った俺はガニメデさんに話し掛けた。 「何で俺はさっきひっくり返ってたんだ?何で愛田は突き刺ささってたんだ?」 「ああ、それは私がお二人を魔法でこの世界に連れてきたからです。」 「いや、普通に声かけて連れて来ればよかったんじゃね?」 「それは無理ですよ。」 「何で?」 「異世界へ来るためのトンネルは片道しかありませんから。」 「・・・は?」 「だからあなた達を、あなた達の住む世界からこの世界に連れて来るしかなかったんです。わたくし、頑張りました。」 「えーと・・・ちょっと詳しく説明してくんない・・・?」 「はい、分かりました。そうですね、この世界をAとします。そしてあなた達の住む世界をBとします。AからBに行く道が無いので、Aで時空を操る魔法を使い、あなた達をBからAに無理矢理連れて来たのです。図で説明すると・・・」 A→B × A←B ○ 「・・・って訳です。AとBが、時空的にあまりにも離れすぎているので着地がうまく出来なかったのです。」 「あー・・・?」 「理解出来ましたか?」 「ぎ・・・ギリ・・・え?ってかそれじゃ俺達帰れ・・・」 「ませんね。」 「「・・・」」
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