異世界に飛ばされたら。

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「ところでさ、さっきから思ってたんだけどさ。」 愛田が唇に人差し指をあてて、軽く首を傾げて言う。 「何でさ、アタシ達なの?」 「はい?」 「だからさ、何でアタシ達が世界を救うって分かるの?」 「ああ、それはですね。」 ガニメデさんは大きめの本を取り出し、俺達に見せた。 「この本に書いてあるのです。あなた達がこの世界を救う、と。」 「へー。凄いなあ。これってアレですか?王国に代々伝わる伝説の書・・・みたいなヤツですか?」 「おお、それだったら俺らスゲーよな。」 ヤバ。テンション上がってきた。 「いえ、女王様の幼い頃の絵日記です。」 ・・・ 「テメー!人を何だと思ってんだ!!」 両手をブンブン振って怒鳴る俺を必死に押さえ付ける愛田。 「落ち着け!もしかしたら魔法の本かもしれないでしょ!」 「そっ・・・そうだな。それだったら・・・」 「いえ、ふつーーの日記です。前国王が『中古で』買った・・・」 ぷっちーん。 「火に油だよ畜生!!何で中古なんだよ!!新品買えよ前国王ォォォ!!!」 もう口から火を吹く勢いでブチ切れた。てゆーか吹いた。軽く壁を焦がした。 「えい!」 愛田が俺の後頭部を殴る。 「ぶほおっ!!」 ・・・俺はノリで血をはいて倒れた。 「あの・・・銀河さん大丈夫ですか?」 「大丈夫でしょ。死なない程度に殴りましたから。」 「・・・そうですか。あ、それでさっきの日記の話なんですが。実は女王様には予知能力があるのです。そして、幼いころに日記にあなた達がこの世界を救う、と書いてあったのです。」 「へー。さすが魔法の国。何でもアリだね。」 「そんな言い方やめて下さい。そんな軽く投げやりな言い方・・・」
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