第5部

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名探偵の依頼にあったテレビ局の警護は中止になった。 番組のヤラセが発覚して打ち切りになったのだ。 暇を持て余している斎藤と直樹に亀さんが 午後イチで、あるイベントへ誘った。 そのイベントとは触れ合い総合バトルらしい。 その名は 【ファンタスティックバトル】 とあるスタジアムで開催されるそのイベントは3万人のフリーターで大盛況だという。 中に入ると曖昧な広さの観客席でフリーター達が騒いでいた。 スクリーンには 【準備中】と映し出されている。 席はわりと前の方だった。 3人が席につくとアナウンスがながれた。場内に響く。優しい感じの女の声だ。 「スタジアム内での盗撮、痴漢、ナンパ行為は固くお断りいたしております。」静まるスタジアム。 「なおバトル内容を録音、または録画した場合は打ち首、獄門とさせて頂きます。」 「恐ッッ!!サラッと残酷な事言ってる!」優しい声で言うアナウンスに直樹は驚いた。 さらにアナウンスは続く。 「お客様によるペッティング行為を発見した場合、係員が急行し、速やかに録画させて頂きます。あらかじめ御了承下さい。」 「係員ナニやってンダよ!通報しろよ!」直樹が言うとアナウンスは終わった。スクリーンの文字が 【おまっとさん】に変わると男の声が響いた。 「【ファンタスティックバトル】間もなく開演…1時間前です!」 「長ッッ!!待たせすぎだろ!」嫌な予感がする直樹。
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