甘い拘束

3/4
前へ
/14ページ
次へ
    なんとか体を動かして右腕を抜き雅也の髪に触れる   すると空いた隙間を埋めるかのようにまたきつく抱きしめられる         「雅也…?」 「…………ん……」 「起きてるの?」 「……寝てたよ」   そう言っておでこにキスをする だけど腕の力は緩まない   「ねぇ」 「ん?」 「あー…なんでもない」 「言いかけてやめるなよ。気になるだろ」 「…………」 「真紀…」   何て聞いたらいい? 自分でも何を聞いたらいいのかわかってないのに     「なんで……こんなに抱きしめるの?」 「ダメだった?」 「そうじゃないけど、寝るときいつもだから…どうしてかなって」   顔を上げると優しくチュッとキスされた   「真紀がいなくならないように」 「……え?」   意外な言葉だった いつも飄々としてて執着心なんてないと思ってたから
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加