ほの暗い穴の謎

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  プライドが高く高慢チキで、ある意味、世間知らずなイケメン市橋くんには、そんな恥を知らぬ真似ができるわけがなかった。 というわけで彼は、はたして他人はどのようにその行為を回避しているのか、聞き込みという方法で捜査してみることに。 「なあ」 彼は、隣に座る女子に声をかける。 「なにー?」 「キミは、牛乳のビンという存在にどのような概念を抱いている?」 「はっ?」 (がいねん……?) まだまだ子どもな小学3年生の女の子にとって、その言葉は難しすぎて理解できなかった。 「どーゆーコト?」 「ボクは思うんだが、あれは生産者の意図的な悪意なんじゃないかと思うんだ……」 「? ? ?」 「ビンをあのような形にし、中に白い液体なんかを入れるということで、その先に起こる惨事を予測し、あざ笑っているのではないか!?」 「…………?」  
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